○久御山町こどもの未来魅力化条例
令和8年3月30日
条例第4号
未来社会の担い手であり、地域の宝であるこどもが、権利を尊重され、安全安心な環境のもとそれぞれの夢や希望を持ち、未来に向かって力強く成長することは、私たち町民の願いです。これまで町では、認定こども園の整備や家庭への経済的支援を中心に子育てにやさしいまちづくりを推進し、地域住民等や町内企業協力のもと、さまざまな取組を行ってきました。
しかしながら、こどもや子育て家庭を取り巻く環境は、少子化や核家族化、地域とのつながりの希薄化、孤立化など社会の変遷とともに急速に変化しており、そのような中、貧困、虐待、不登校、ヤングケアラーなどこどもの抱える困難は複合的に重なり合い、深刻化しています。
このような現状を踏まえ、こどもの権利が尊重され、生まれ育つ環境に左右されることなく課題や困難があっても、その将来に夢や希望を持ちつづけ成長していけるよう、こども及び妊婦を含めた全ての子育て家庭(以下「こども及び子育て家庭」という。)に対し、町の責務や、保護者、地域住民等、こども園・学校・事業所及び町内企業のそれぞれの役割を明確にし、まち全体「オール久御山」で支援することにより、全てのこどもたちの未来が魅力的なものとなることを目指し、この条例を制定します。
(目的)
第1条 この条例は、全てのこどもたちの未来が魅力的なものとなり、その将来に夢や希望を持って成長できるまちの実現を図るため、基本方針を定め、町の責務並びに保護者、地域住民等、こども園・学校・事業所及び町内企業の役割を明らかにするとともに教育と福祉が連携し、各種施策の一体的な推進に関する基本的事項を定め、まち全体「オール久御山」で全てのこどもたちを支援していくことを目的とする。
(1) こども 心身の発達過程にある者をいう。
(2) 保護者 親、里親その他親に代わり養育する者をいう。
(3) 地域住民等 町内に在住若しくは在学・在勤する者又は町内で活動する個人若しくは法人その他の団体をいう。
(4) こども園・学校・事業所 こども園、学校その他保育、教育、福祉サービス等を受けるためにこどもが通所し、又は入所する施設及び事業所をいう。
(5) 町内企業 町内で、事業を営む個人又は法人その他の団体をいう。
(基本理念)
第3条 こどもの未来魅力化に関する基本理念は、次に掲げるとおりとする。
(1) こどもの権利が尊重され、生まれ育つ環境に左右されることなく課題や困難があっても、将来に夢や希望を持ちつづけられるよう、こどもにとっての最善の利益を考慮すること。
(2) こども一人ひとりがもつ学びや育つ力を伸ばすとともに、こどもが他者との関わりを大切にして主体的に考え、行動していくための「生きる力」を育んでいけるよう考慮すること。
(基本方針)
第4条 こどもの未来魅力化は、次に掲げる方針に基づき推進するものとする。
(1) 町の責務並びに保護者、地域住民等、こども園・学校・事業所及び町内企業がそれぞれの役割に応じ、主体的な取組を行うとともに、これらの者の相互の連携により、こどもが健やかに育つことができるための環境を整えること。
(2) 教育、福祉、保健その他の関連分野において、こどもの育成に関して十分に連携を図った上で一体的な取組を行うこと。
(3) 町が保有するこども及び子育て家庭の情報を集約して、活用することにより、こども及び子育て家庭に関する課題を早期に発見し、そのこども及び子育て家庭に対し必要な支援の充実を図るとともに、その課題が深刻化することのないよう予防的な支援の充実を図ること。
(各主体の責務及び役割)
第5条 町は、保護者とともにこどもの健やかな成長に関し責任があることを認識し、保護者、地域住民等、こども園・学校・事業所及び町内企業が連携し、それぞれの役割を果たすことができるよう、次に掲げる責務を果たすものとする。
(1) 町は、教育、福祉、保健その他の関連分野において円滑な連携を図るため、必要に応じ町が保有するこども及び子育て家庭の情報を集約して、その活用を図ること。
(2) 町は、前号による連携を図るとともに、必要に応じ適切な支援を実施すること。
(3) 町は、こどもの学びや育つ力を伸ばしていくため、こども園、学校等の保育・教育環境の整備及び充実を図ること。
(4) 町は、この条例の目的について、こども、保護者、地域住民等、こども園・学校・事業所及び町内企業の理解を深めるため、広報活動その他必要な措置を講ずること。
2 保護者は、こどもの健やかな成長に関し第一義的な責任があることを認識し、次に掲げる役割を果たすよう努めるものとする。ただし、困ったときは、周囲(町、こども園・学校・事業所、町内企業及び地域住民等)に必要な協力や支援を求め、取り組むものとする。
(1) こどもの年齢及び成長の程度に応じた養育に努めること。
(2) こどもが安心して生活することができる家庭環境づくりに努めること。
(3) こどもが生きる力を育むことができるよう支えること。
3 地域住民等は、地域が、こどもの豊かな人間性及び社会性を育む等家庭における子育てを補完する場所であることを認識するとともに、目配りや声かけ等こどもとの対話を大切にし、次に掲げる役割を果たすよう努めるものとする。
(1) こどもが安全に生活することができる地域づくりに努めること。
(2) 保護者及びその家庭が安心して子育てができる地域づくりに努めること。
(3) こどもと活動を行う機会その他こどもとの交流・体験の機会を設けるよう努めること。
4 こども園・学校・事業所は、こどもの健やかな成長にとって重要な役割を果たす場所であることを認識し、次に掲げる役割を果たすよう努めるものとする。
(1) こどもの年齢及び成長の程度に応じ、こどもが主体的に学び、生きる力を育むことができるよう支えること。
(2) 保護者及びその家庭が安心して子育てができるよう支援を行うこと。
(3) こどもの安全確保を第一とし、こどもに関する課題に早期に気付き、町、地域住民等及び町内企業とも連携し、支援を行うこと。
5 町内企業は、事業活動を行うに当たって、次に掲げる役割を果たすよう努めるものとする。
(1) こどもが安全に生活することができる地域づくりに協力すること。
(2) こどもの育ちの支えとなる体験等の活動を主体的に行うよう努めること。
(3) 従業員が家庭においてこどもとの関わりを深めることができるよう必要な取組を行うよう努めること。
(こどもの未来魅力化の施策に関する計画の策定)
第6条 町は、基本方針に基づく施策を推進するための実行計画となるこどもの未来魅力化の施策に関する計画を策定し、公表するものとする。
2 町は、こどもの未来魅力化の施策に関する計画の実施状況については、検証する仕組みを設けることとし、必要に応じて見直しを行うこととする。
3 町は、こどもの未来魅力化の施策に関する計画の策定及び推進にあたっては、教育、福祉、保健その他の関連分野において円滑に連携を図るとともに、一体的に推進できる組織体制を設置するものとする。
附則
この条例は、令和8年4月1日から施行する。